
スマホの画面が光るたび、胸が苦しくなる。
何度見たかわからないトークルーム。
最後に送った「おやすみ」が、未読のまま取り残されている。
たったそれだけのことなのに、
私は眠れなくなって、ただひたすら画面を見つめてしまう。
まるで、あなたからの返信が私の“今日”の終わりを決めるかのように。
■ 無視されたわけじゃないって、わかってるのに
「忙しいのかも」
「寝ちゃっただけかもしれない」
「返信のタイミング逃したのかな」
そうやって自分に言い聞かせて、
心のバランスを必死に保とうとする。
だけど、言い訳を並べるたび、
私はあなたの“優しさ”を信じようとしてる自分に気づく。
そして同時に、それってもう「期待」でしかないんだともわかってくる。
■ 恋って、苦しい。こんなにも。
誰かを想うことって、こんなにも不安定なものなんだって、
あなたを好きになって初めて知った。
声が聞きたい。
顔が見たい。
何してるか知りたい。
そのどれもが、「私のために」じゃなくていい。
たった一言、「ごめんね、遅くなった」
その言葉だけで、私はまた一日を生きられる気がする。
こんな恋、依存だってわかってる。
でも抜け出せない。
心が、体が、あなたでいっぱいで、息が苦しい。
■ 既読がつかない、たったそれだけなのに
私はあなたの時間に存在していないのに、
あなたは私の時間のすべてになっている。
そのことに、どうしようもなく惨めな気持ちになる。
誰かを好きになることって、
こんなにも「待つ」ことなのかもしれない。
あなたからの連絡を、
あなたの気まぐれな優しさを、
あなたが思い出してくれるその瞬間を――
私は今日も待ってる。
■ それでも、やめられなかった
「もう、期待しないほうがいい」
「やめたほうがいい恋だよ」
友達はそう言ってくれる。
きっとその通りなんだろうと思う。
でも、やめられない。
やめたくない。
こんなにも誰かを想ったことなんて、今までなかったから。
既読がつかない夜、
私はひとり、スマホの光に照らされながら、
今日もあなたを想って生きている。
■ それは、恋という名の幻想
私の感情は、たぶん私だけのものだった。
あなたが何も知らないうちに、
私は一人で恋をして、一人で傷ついて、一人で終わろうとしている。
でも、それでも――
この恋が間違いだったなんて、言いたくなかった。
あのとき、あの瞬間、
あなたを好きになった自分だけは、裏切りたくなかったから。